池松潤 Jun Ikematsu

#大人はシゴトと恋でしか変われない 経済のわかる恋愛小説家 / exサイボウズ第二編集部

「未来のチームの作り方」を読むとわかる「チームの市場価値の高め方」

サイボウズ式編集長・藤村さん・著

「未来のチームの作り方」を読んだ。

 

第1章:サイボウズ式「チームワークの価値観」

-仲間から信頼される人」の条件とは?

第2章:チームの土台は「情報のオープン化」

-オンラインでの情報共有が「新たな価値」を生む

第3章:「自由な働き方」と「チームワーク」

-働き方の多様化で変わる「チームの常識」

第4章:チームを動かす「仕組み」の作り方

-コミュニケーションツールで「物理的制限」がなくなる

第5章:「オンラインコミュニケーション」の作法

「つながり疲れ」を起こさないための心得

第6章:会社の「外の人」とチームを組む

これからの時代の「新しいチームの作り方」

あとがき:この本は「チームワークの重なり」で完成した。

 

 

なるほどがたくさん詰まっている。感じ入るというべきか。管理職で高層ビルの上層階から落日を眺めている人にこそ、読んでほしいと思った。これは、藤村さんへのエールというか公開応援メールかもしれない。

 

 

1:工業化時代の思考様式が産み出す「5つの不」

 

「5つの不」は、組織のビジネスモデルの限界から低収益になった結果、社員にしわ寄せが行って生み出されている症状ではないだろうか。

「不満」

「不安」

「不快」

「不信」

「不条理」

 

テレビ時代の「大量生産・大量消費」の思考様式が、ビジネスモデルの限界による社員へのしわ寄せを加速させているように見える。沢山作って、沢山宣伝して、沢山捨ててきた。社員はペットボトルのキャップと同じで、同一規格で同一性能であってほしかった。規格化こそが、工業化時代の生産性向上の肝だったからだ。

 

スマホで全てが繋がってスーパーフラットになった時代に、理屈が合わなくなってきた。人々の生活は変化しているのに、工業化時代のままの大企業の役員や管理職だけが、取り残されている。まるで江戸時代のお侍さんのようだ。

 

しかし本書は、お侍さんの改宗のための書ではない。明日に希望がある若い人たちが部下を持って、明るいチームを築くために導きのガイド灯のような本だと感じた。

 

 

2:「リーダーシップからフォロワーシップへ」

藤村さんの人柄が滲むように感じたのは何故だろうか。学芸大のスナックでお会いしただけだけど、なんか初めて会った気がしなかった。これもnoteやTwitterのおかげだろうか。

上下関係ではなく、チーム関係。そのノウハウのポジティブ・ネガティブ面を立体的に網羅してあって、具体的な処方箋が細かく書かれている。ここまで文章化・再現可能に書かれた本は他にあっただろうか。

 

これからのチームワークのスタンダード書になる気がした。

 

 

3:全てはスーパーフラットの時代へ

すべてが繋がると、「SNSネイティブ」から「ソーシャル・ネイティブ」へスキルがアップデートされていく。ここでは「働き方のOS」の違いを認識する。P113 で書かれているが、そもそも論で、組織のありさまを変えなければならない時期に来ている事を、丁寧に書かれているように感じる。

 

価値観の多様化では無く、価値観の整合性をとっていく。前述のフォロワーシップによってチームの底上げが全体のTOPラインの上昇が得られる。という禅問答に近いテーマが現代語で書かれているように思う。素晴らしいと思った。それは、いつの時代にもありがちな「ムード」や「熱狂」で誤魔化すのではなく、一つ一つに丁寧に向き合った証しのように感じるからだ。

 

■書評は要らない。本は何度も読んで価値が減らないから。

本書は、組織に疑問を持ちつつも、どうやったら「未来」を築く事が出来るのか?悩むすべての人たちに、具体的な手法や、背景で滑走路で導く「灯」だと思う。だから、離陸できるかは、一生懸命とかそういう事ではなく、ある意味で、自分次第なのかもしれない。

 

 

「未来のチームの作り方」を読むと「チームの市場価値の高め方」がわかると思った。

 

 

何度読んでも面白い。おススメの本です。

 

 

《働きやすさ》を考える メディアが自ら実践する「未来のチーム」の作り方

《働きやすさ》を考える メディアが自ら実践する「未来のチーム」の作り方

 

 

 

 

松潤 JUN IKEMATSU

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※まだ、はてなブログ使い慣れてません。ごめんね。